イギリスのB&Bに泊まると高確率でテトリーのティーバックに出会います。
最初はそんなに認識できていなかったのですが、ロンドンの街中でも、エディンバラでも、ドーバーでも部屋の電気ケトルの隣に置かれているので次第に気になりだしました。
ただ、スーパーで売られているのを見ても実際購入することはありませんでした。
イギリスに旅行で行った時はお土産に有名どころの紅茶を買って帰ることが多かったですし、ホームステイしている時はホストマザーが購入している別の紅茶を飲んでいたので、購入する機会がありませんでした。
でも日本に帰ってきて、イギリスにも行けなくなると気になりだし、売られているのを見かけるとたまらなく懐かしくなって購入し始めました。
イギリスでとても人気の大衆向け紅茶のテトリーについて、そして丸いティーバッグが特徴の『テトリーオリジナル』を実際に淹れて紹介していきたいと思います。
テトリーとは
テトリー社は元々は塩の販売をしていたジョゼフ・テトリー、エドワードテトリー兄弟が紅茶の販売も始め、イギリスのヨークシャーに1837年に設立されました。
1856年にはロンドンに移転し、ジョセフ・アクランドと提携し、更に会社を大きくしました。
1953年にはイギリスで初めてのティーバッグの販売を開始しました。
そして1989年にラウンド型のティーバッグ商品の発売を開始しました。
2000年にインドのタタグループに買収され完全子会社化され、現在ではユニリーバのに次ぐ世界第2位のお茶メーカーになっています。
私はイギリスでのことしか知らなかったのですが、イギリスだけでなくカナダでも最大のお茶の会社であり、アメリカでも2番目の会社だそうです。
今回紹介する『テトリーオリジナル』の他にもエキストラロング、アールグレイ、ルイボスティーのティーバッグなども販売されています。
そして現在は下記のような絞るタイプのティーバッグ商品『イージースクイーズ』も発売されています。
こちらのタイプは私は試したことがないのでいつか試してみたいなと思っています。
テトリーの有名なティーブレンダー
テトリーオリジナルはブレンドティーですが、ブレンドティーということは優秀なティーマイスターがいてこその味という側面もあると思います。
テトリー社にはセバスティアン・ミカエリスさんという有名なティーマイスターがいます。
彼についてはテトリージャパンインデックの公式ホームページにて以下のように紹介されています。
200有余年の歴史あるテトレー社の紅茶の特徴はブレンド・ティーです。数多くつくられた紅茶はそれぞれ違った味覚(テースト)と風味(フレーバー)があります。このブレンドのノウハウは一種の芸術といえます。
テトレー社のティーテイスターであるセバスティアン・ミカエリスは同社の至宝です。
世界で1500ある茶種をセバスティアンは15秒でプランテーションを言いあて、品質の等級を判別することができると言われています。
彼の舌でテトレーでの9年間に25万アイテムのブレンド・ティーを創ってきました。
テトレー社ではセバスティアンの”舌“に100万ポンド(1憶4500万円)の保険をかけています。ちなみ、マドンナの胸には120万ポンドの保険が掛けられています。
引用元:テトリージャパンインデックホームページ
舌にこんな高額の保険が掛けられているなんて、相当な方なんだなと思ったのと同時に、どんな仕事を普段されているんだろうと思っていたら、Youtubeにご本人が出演されている動画が上がっていました。
仕事の様子が垣間見れてちょっと興奮しました。
テトリーのCM
テトリーのCMも面白いものが多いです。
有名なテトリー・ティー・フォルクというキャラクターが出てくるシリーズも好きなのですが、こちらの猫と犬のCMも面白いです。
とってもベタなミルクが先か後かという会話をしているのがなんとも。
こういったCMが長い間流れているのですから、テトリーはイギリスでとても人気がある紅茶ブランドということがよく分かります。
テトリーオリジナル
テトリーの紅茶もいろいろなタイプの製品があるのですが、今回は『テトリーオリジナル』について紹介します。
『テトリーオリジナル』は綺麗な青が印象的なパッケージです。
その青色にミルクティー好きにはたまらない色のミルクティーが入った白いティーカップが映えるデザインになっています。
テトリーのパッケージの上部にはシールが付いていて、一度開けた後も再度留められるようになっています。
とはいえ、密封できるわけではないので、紅茶の品質保持にどこまで寄与できているのかは謎です💦
私にとってはちょっとした安心感はあるのですが、開封後は結局パッケージごと保存袋に入れています。
開けるとラウンド型のティーバックが積み上げられている姿を見ることができます。
ティーバッグには持ち手となるタグは付いていません。
イギリスのスーパーで買えるようなお茶はほとんどタグは付いていません。
それどころか個包装になっているものも無いに等しいです。
日本ではタグ付きが当たり前なので、最初に見たときは驚きました。
でも紅茶を飲む時、ほとんど砂糖と牛乳を入れてミルクティーにする私にとってはスプーンを必ず使うので、今では不便とは思わなくなりました💦
輸入食材を扱っているお店やスーパー(成城石井など)で売っているのを見かけますが、楽天でも購入できます。
テトリ−・オリジナル・40袋入り・Tetley Tea Original 40TB
テトリーオリジナルを入れる
それでは実際に『テトリーオリジナル』を淹れていきます。
他の紅茶と比較するためにいつも紅茶のレビュー記事を書くときと同様にティーポットで淹れ、その後いつも私がイギリスの大衆系の紅茶を飲むときの飲み方であるマグカップでの淹れ方で淹れてみたいと思います。
ティーポットで入れる
先程も紹介しましたが、テトリーオリジナルのティーバッグはラウンド型です。
イギリスのティーバッグのあるあるですが、このフィルターの紙は紅茶がよく抽出されるようにできた紙でもあるので、中の紅茶の粉が少し漏れ出してきます。
ティーバックは程よい甘さと爽快感のある香りがします。
まるで落ち葉が積もった秋の公園で甘い香りのする枯葉の香りを嗅いでいるような気分になります。
嗅ぎ続けると少しツーンと刺激を感じられます。
熱湯を入れ予め温めておいたティーポットに、沸かしたてのお湯200㎖とティーバッグを1袋入れ、2分半待ちます。
温めておいたカップに紅茶を注ぎます。
ティーバッグの香りに比べると甘い香りが少し強くは感じられるものの、スーッとする爽快感のある香りもして、しっかりと紅茶の香りを感じられます。
一口飲んでみると、スルスルっと口に入ってきましたが、すぐにじわじわっと渋さを感じました。
そのまま飲み進めていくと渋さがどんどん強くなります。
普段あまり、ストレートで紅茶を飲まない私からするとこのままでは飲めない渋さです。
ただ、甘い香り、かなりの渋さ、そして渋さが酸味に感じられるほどの味というのはミルクティーがどんなに美味しいかというバロメーターにもなっているので期待が高まります。
スプーン一杯弱のてんさい糖と冷たい牛乳を30㎖加えてミルクティーにします。
ミルクティーにすると香りは少し抑えられてはしまうのですが、先程感じた渋みは一切なくなり、しっかりした味わいを感じることができます。
2分半でも美味しかったのですが、飲み進めるともう少し濃くてもいいかもと思えたので、抽出時間を3分で淹れてみました。
30秒増やしただけなのですが水色も少し濃くなりました。
水色と同様に香りも少し強くなりました。
一口飲むと、もう一口目から渋いです💦
渋さが強いので舌の側面が酸味を感じたときのような刺激を受けました。
スプーン一杯弱のてんさい糖と冷たい牛乳30㎖を加えます。
ミルクティーはより一層力強さが増しました。
とはいえ、胃に負担が掛かるような感じではないので、この味でこの飲みやすさになる『テトリーオリジナル』は本当に凄いなと感じました。
カップで入れる
それではいつも主に朝に紅茶を淹れるときの淹れ方を紹介します。
一度お湯を入れて温めておいたカップにティーバッグを入れます。
沸かしたてのお湯を目分量で入れます。
このマグカップは300㎖ぐらいの容量のカップなのでお湯は200~250㎖ぐらいではないかと想定されます💦
入れるてんさい糖はティースプーン1杯ぐらいです。先程のティーポットで淹れたときよりは少し多めです。
先程触れなかったのですが、私がてんさい糖を使っているのは甘みが立ち過ぎず紅茶の風味も邪魔しないように感じているからです。
てんさい糖を入れてスプーンで混ぜて溶かします。
時間は特に計りません💦
朝は朝ごはんのシリアルを作るのと並行して淹れるので、てんさい糖を入れるまでに2、3分は経っていると思われます。
冷蔵庫から冷たい牛乳を取り出し適量入れます。
この時点ではまだティーバッグは入れたままです。
スプーンでかき混ぜて水色が好みの色か確認します。
濃すぎるようなら牛乳を足し、薄すぎるようならティーバッグを入れたまま少し置いたりします。
いいなと思ったらスプーンでティーバッグを押して紅茶の成分?を出し切ってから取り出します💦
できあがりです。
ズボラな私には本当にぴったりな淹れ方です。
日本の水だとティーバックを入れっぱなしにすると味が渋くなったり、苦くなったりしてしまいます。
感覚でしかないのですが、それに比べてロンドンの硬水だとある一定の時間からあまり影響がない気がしました。
その為ティーバッグを結構長く入れっぱなしにしたり、そのまま飲んでも問題ない気がしていました。
そして、朝はしないことが多いですが時間に余裕があるときにはお湯を注いだ後にお皿をひっくり返して載せて蒸らし、香りをよくさせることもあります。
ただ『テトリーオリジナル』は個人的な意見ですが、香りよりも味を楽しむ紅茶だと思っているので必須ではないと思います。
まとめ
日本ではコーヒーと紅茶がカフェのメニューにある場合、コーヒーの方が少し値段が安く設定されていることが多いと思うのですが、イギリスは逆です。
紅茶はコーヒーよりも気取らないより大衆的な飲み物という扱いなのかもしれません。
カフェではほとんどマグカップで提供されることが多く、薄い素敵なティーカップで紅茶を飲んだのはティールームでお茶したときぐらいだったように記憶しています💦
いわゆるアフターヌーンティーにはイギリスでは行ったことがないのもあるのですが、私は基本的にはガバガバとミルクティーを飲みたいので手軽にマグカップで淹れて飲むのが好きです。
そして何度でも心置きなく、いつも決まった味が楽しめる『テトリーオリジナル』はホッとできる味でこういった飲み方には最適な紅茶だと思います。
テトリ−・オリジナル・40袋入り・Tetley Tea Original 40TB
コメント
はじめまして。twitterからこちらに来ました。最近紅茶、中でもイギリスの丸いティーバッグに興味がありテトリーをAmazonで購入しました。
教えて頂きたいのですがパッケージはシールのみだったのですが一般的なのでしょうか?
輸入品はこういうものなのか、ご存じでしたら教えてください。
すずめ様、コメントありがとうございます。輸入品のテトリー(丸いティーバッグのオリジナル)は光沢感のある紙製のパッケージに紅茶のティーバッグが直で入れられていて、シールが付いているのが一般的です。しかもこのシールはすぐに粘着力を無くすので私はパッケージごとジップロックのようなジップが付いたタイプの袋にいれて保存しています。テトリー以外のイギリス大衆系の紅茶も紙箱の中に直接入れられていたりします。包装の過剰なものが少ないのもありますが、イギリスの人は日本人から見るとかなりのスピードで紅茶を飲むので密閉力をパッケージに求めていないのかもしれません。
お返事ありがとうございます!そうなんです、、シールがマステかな?ぐらいの粘着で1箇所止めだけでした。中身もティーバッグが直接積まれて入っている物で。私が買ったのも一般的な輸入品のようですね。お話聞けて良かったです!
早速私もジップロックに入れました^^
急に紅茶が気になってて色々試してるところです。ありがとうございました(*^^*)