今日はオーブンでコテージパイを焼きました。
聞きなれないかもしれませんが、イギリスの定番料理のひとつです。
イギリスには○○パイというのが料理やお菓子がやたらと多いです。そして面白いことに大概の場合に日本で言うパイではありません💦
私は体質のせいでバターがなかなか消化しにくいのでバターの香る、層になっているパイ生地が苦手なのですが、コテージパイはパイ生地を使わないので大丈夫です。
元々牛挽肉を使う料理なのですが、うちの近所のスーパーでは牛挽肉があまり売られていないので、いつしか我が家では合挽肉を使うようになりました。
コテージパイについての話(思い出含む)とコテージパイのレシピを紹介したいと思います。
コテージパイってなに?
コテージパイというのは、牛挽肉とみじん切りにした野菜を炒め合わせ、調味したミートソースのようなフィリングにマッシュポテトを載せて焼き上げたものです。
イギリスでは家庭でもよく食べられる料理ですし、パブなどでもメニューとして置いてある場合も多いです。
ちなみに、牛肉ではなく羊肉を使うと名前が変わり、シェパーズパイとなります。
コテージパイの思い出
この料理と私が出会ったのは10年以上前になります。
作ってくれたのがイギリスでお世話になったホストマザーでした。
彼女はヴィーガンだったのでソイミートが使用されていて、パイではあったのですが、コテージでもシェパーズでもなかったんですよね…。
ちなみに彼女はそれをシェパーズパイと呼んでしました💦
とても美味しかったので、その後思い出しながら時々作っています。
彼女は作りなれていて、私はそれを眺めて覚えたので、きちんとしたレシピを教わったわけではありません。
そのため毎回私も思い出しながら作っています(今回は紹介するために目安の分量を書きます)。
決まったレシピが無いと不安になることもあると思うのですがそんなときは彼女の言葉を思い出します。
どんなに作りなれた料理を作る場合でも、何か一つアレンジをしなさい。
今まで入れていなかった調味料や、スパイスをほんの少し加えると新たな発見があるんだよ。
彼女は職業がシェフだったので本当に料理が上手でした。
技術があるのはもちろんなのですが、味付けやハーブ、スパイスの使い方が絶妙でした。
ただ外で食べる料理が「美味しい!!」と感動するものは多くなかったので、なぜ彼女の料理の味付けが違うのか聞いたところ、上記のように言われました。
美味しい味を実現するにはいろいろなチャレンジが必要なんだなと感銘を受けました。
また彼女はジャマイカ出身の移民ということもあり、お米を使った料理も多く作ってくれたのでイギリス料理だけでなく多国籍な料理を私は一年間食べ続けることができました。
現在は子供がじゃがいも好きということもあって、コテージパイを気に入ってくれているので、我が家の定番料理です。
コテージパイの作り方
作り方はそんなに難しくありません。ある意味適当に作っても美味しくなるような気がします。
大まかに言うと具だくさんのミートソースのようなフィリングの上にマッシュポテトを載せて焼くという流れで作ることができます。
コテージパイの材料
コテージパイの材料は下記の通りです。(約14㎝×20㎝×5㎝の容量が1.45Lの耐熱容器を使っています。)
フィリングの材料
- 合いびき肉 250~300gぐらい
- 人参 1本
- 玉ねぎ 1個
- セロリ 1本(葉の部分は臭みけしとして使用します。)
- ニンニク 1かけ
- ローリエ 1枚
- トマトペースト 2~3袋(カゴメトマトペースト1袋18gを使用の場合)
- 赤ワイン 50㎖
- コンソメキューブ 1個
- 水 100~150㎖(あまり多いと煮詰める時間が長くなります。)
- ウスターソース 大さじ1~2杯
- 塩 適量(野菜を炒める際に振る分と、煮込む時に小さじ1/2ぐらいは必要)
- 胡椒 適量
- 植物油 大さじ1(サラダ油、オリーブオイルなどお好みの油でかまいません。)
※お子様の好きな甘めのフィリングが良い場合はケチャップを少し入れるといいです。
※合挽肉を牛挽肉にしてコンソメもビーフにするとより本物のコテージパイに近づきます。
マッシュポテトの材料
- ジャガイモ 中3個
- バター 5~10g(少な目なのでお好きな方は増やしてください。)
- 牛乳 150㎖
- 塩 適量
- 胡椒 適量
- 粉チーズ 適量(パルメザンチーズなどお好みの物を使ってください。)
※リッチな味わいのマッシュポテトを好まれる方は、溶けるタイプのチーズを入れたり、生クリームを加えてみてください(その分牛乳は調整してください。)。
フィリングの材料の写真です。
元々、私が食べたパイが野菜の分量が多いものだったのでそれをイメージしてこの配分にしています。
お好みで肉を増やして野菜を減らしても問題ありません。
材料に量を記載しておきながら何なのですが、具の多いミートソースのようなものを作ればいいので、上記にも書きましたが、お子様がいらしたり、甘めがお好きならケチャップを加えてお好きな味に調えていただいて大丈夫です。
実際のイギリスのコテージパイのフィリングはその家庭やお店により具材も変わります。
イギリスの牛肉は日本の物より赤みが多く、ミンチも少し粗目のものが多いです。
イギリス人のYouTuber(料理系ではない方です💦)のレシピはトマト要素が一切入らず、グリンピースを入れていました。
私は元々トマトが大好きなのとホストマザーがトマトペーストをよく使う人だったので必ずトマトペーストを入れています。
イギリスではトマトペーストは歯磨き粉ぐらいの大きさのチューブ入りの物が、びっくりするぐらい安く売られていました。
日本だと輸入食材店でしか見かけないですし、やはり割高だなと思っていましたがいいものを見つけました。
カゴメのトマトペーストはミニパックに入っていて使いやすく、早く使い切らなければと思わなくてもいいので愛用しています。とても使いやすいです!
ウスターソースはお肉の味を生かしたいなら大さじ1杯で塩多め、お肉の味を抑えたい場合は大さじ2にして塩を減らしたりとその時使うお肉に合わせて、味見をしながら作っていただければと思います。
コテージパイのフィリングを作る
まず人参と玉ねぎ、セロリをお好みで粗めのみじん切りにします。
ニンニクはみじん切りにしておきます。
フライパンを植物油を入れて火にかけます。
人参、玉ねぎ、セロリを入れて軽く炒め、塩を少し振り、少ししんなりするまで炒めます。
火加減は弱火と中火の間ぐらいです。
合挽肉とニンニクのみじん切りを加え、中火にして肉の色が変わるまで炒めます。
脂肪分の多い合挽肉を使うと、まれに脂がたくさん出てくることがあります。気になる場合は少しキッチンペーパーで吸い取ってください。
赤ワインを加えアルコールを飛ばします。
お水を加えます。
ローリエとコンソメキューブを入れます。
さらにトマトペースト、あればセロリの葉を加えて煮込んでいきます。
ウスターソースや塩コショウを加え、野菜が柔らかくなり、水分が減ってくるまで煮込みます。
この写真よりもう少し水分が減ったら最後に味見をして、薄いようなら塩コショウで調整し、ローリエとセロリの葉を取り出したらフィリングの完成です。
マッシュポテトを作る
次に、上に重ねるマッシュポテトを作ります。
ジャガイモは火の通りやすい適当な大きさに切って茹でます。
ジャガイモに火が通り柔らかくなったらお湯を捨てて、潰します。
多分マッシャーがあると楽な作業なのですが、うちには無いのですりこぎでストレス解消と思いながら潰しています💦
多少固まった部分が残っていても味には影響ないのでお好きな状態まで潰してください。
バターを加えて混ぜたら牛乳を加え、弱火にかけます。
滑らかになったら、塩胡椒して味を調えます。
私は口の中でフィリングと馴染む柔らかめが好きなのですが、好みなので固めが好きな方は牛乳を減らしてください。
材料のところでも書きましたが、濃厚な味がお好きな方はとろけるチーズを混ぜ込んだり、生クリームを足したりするといいです。
容器に入れて焼く
フィリングを容器に入れます。
フィリングの上にマッシュポテトを載せます。
表面を均します。
お芋の粒も見えますが、私は気にしていません💦
フォークで模様を付けます。
粉チーズを振ります。
温めたオーブンで焼き色が軽くつくまで焼けば出来上がりです。
私は220℃で20分焼きます。
そんなに大きくないサイズの容器なら焼目が付くまでオーブントースターで焼いてもいいです。
オーブンによって癖があると思いますので、お好きな温度や時間を設定していただいてもいいです。基本的に火が入っているので焼き具合はお好みで!!
コテージパイが焼きあがりました。
焼き上がりを取り分ける
焼きあがったコテージパイを天板から、鍋敷きの上に移動しました。
熱いのでやけどしないように注意してください。
大きめのスプーンで取り分けます。フライ返しのようなものでも分けやすいかもしれません。
我が家では少し深さのある食器に入れてスプーンで食べてしまうのですが、もちろん平らなお皿にサーブして、ナイフとフォークで食べていただいてもいいです。
まとめ
我が家で作っているコテージパイのレシピを紹介しました。
コテージパイは牛挽肉で作る料理ですが、家で作るときは手軽に合挽肉で作っています。
私自身が元々脂肪分が多い食べ物が苦手なので、野菜多めで、マッシュポテトもあっさりめのレシピです。
お好みで肉と野菜の比率、味付けを変えてよりお好みの味にしていっていただけたらと思います。
ちなみに今回フォークで模様をつけましたが、絶対ではないです。
上にスライスタイプのチーズを適当にちぎって焼くとこんな感じになります。
コテージパイは気取った料理でもないので、思い思いのアレンジで食べやすい形で楽しんでいただけたらと思います。
いつかホストマザーが作ってくれていた、さらに野菜たっぷりでタイムの香りが印象的なソイミートを使ったタイプのパイも紹介したいと思います。
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