先日、フランスの人気ティーメゾンのクスミティーのお茶が12種類楽しめるティーバッグセット『エッセンシャル』を購入しました。
そのうち5種類が紅茶のヒストリックブレンドでした。
『ロシアン モーニング No.24』、『サンクトペテルブルグ』、『アナスタシア』、『プリンスウラディミル』、『カシミールチャイ』の個性的なフレーバーの紹介をしていきたいと思います。
ロシアン モーニング No.24 (Russian Morning N゜24)
『ロシアンモーニングNo.24』は何と言ってもパッケージの色に目を奪われました。
ピンクがかって、少しだけくすんだような何とも言えない赤に、ゴールドのコントラスト、そしてロゴの中央には青。
なかなか見ない配色だと思いますが、昭和生まれの私にはロシアらしいと言えばロシアらしく感じられます。
ロシアンモーニングNo.24とは?
「ロシアの朝ってどんな朝なの?」と思わず考えてしまうようなネーミングのブレンドですが、クスミティーの公式ホームページには以下のように紹介されています。
『朝日を浴びながら、一日の始まりに飲みたいブラックティー』
繊細で魅惑的なグランユンナン(中国茶)と、ほのかなチョコレートの香りを持つセイロンティーのブレンド。芳醇で力強くバランスの取れた味わいは、朝食時にぴったり。最高の一日が始まりそうです。
引用元:KUSMI TEA公式HP
ミルクティー好きなので、『芳醇』、『力強い』などのキーワードには心躍らされます。
ただ、『チョコレート』は苦手なので『ほのかな』というのがどの程度かが非常に気になります。
ロシアンモーニングNo.24の原材料
『エッセンシャル』の外箱の外のラベルには下記原材料名が書かれていましたが、公式ホームページにはセイロン紅茶が75%とだけ書かれていました。
しかし、それがイコール、グランユンナン茶が25%入っているのかどうかは、残念ながら分かりません💦
グランユンナン茶というお茶を飲んだことは無いのですが、中国紅茶は好きなものが多いので期待が膨らみます。
ロシアンモーニングNo.24を入れてみる
それでは実際に紅茶を淹れていこうと思います。
ティーバッグの香りですが、茶葉自体の甘い香りがしますが、チョコレートの甘い香りではありません。
チョコレート要素はあまり感じませんが、かすかにチョコレートというよりはカカオ、独特のほろ苦いような香りも感じました。
温めたポットに沸かしたてのお湯を150㎖注ぎ、ティーバッグを入れてから、蓋をして4分待ちます。
水色は綺麗な色ですが、そこまで赤くはありませんでした。
パッケージが赤いので、なんとなく赤い紅茶なのかなと思っておりました💦
一口飲むと少しの酸味を感じました。
タンニンの渋味も強めです。
この時点では渋味が勝つのか、チョコレートは感じられませんでした。
次に、ティースプーン1杯弱の砂糖(てんさい糖)と牛乳を30㎖加え、ミルクティーにします。
ミルクティーにすることで、渋味がまろやかな力強い味に変化しました。
今までは紅茶を淹れたらすぐに、ミルクティーにしていましたが、最近は味見をするので紅茶の渋さを味わうことが多いです。
渋ければ、美味しいミルクティーになると半分思っているので、うれしくなっている自分がいます。
ミルクティーにすることでかすかなチョコレートの香りも感じることができました。
とは言え、チョコレートが苦手な私でも気にせず飲める程度の香りです。
この紅茶は力強いのに後に残る感じがせず、強いのに軽いといった感じで、『目覚めに効く、力強い紅茶が飲みたい。でも胃が痛くなるのはいや。』という私には、ある意味、理想的な紅茶です。
完全に朝向きの紅茶で、『Morning』って付けたくなるなと妙に納得してしまいました。
サンクト ペテルブルグ (St.Petersburg)
『サンクトペテルブルグ』のパッケージは薄いグレーにゴールドと赤の配色。
グレーと赤だと、かっこいいけど物足りない、惹かれない配色になってしまう気がしますが、ゴールドが入ると一気に格調高く、どこか懐かしい雰囲気がしてくるので不思議です。
サンクトペテルブルグとは?
サンクトペテルブルグと言えばロシアの有名な都市が真っ先に浮かびます。
長い間ロシアの首都として栄えた町であり、なんといってもクスミティーの創業者パヴェル・ミハイロビッチ・クスミチョフが開業した地でもあります。
パヴェルさん自らデザインしたクスミティーのロゴの中の建物もサンクトペテルブルグの建物です。
そんな都市の名前を冠したブレンドティーは一体どんなお茶なんでしょうか?
クスミティーの公式ホームページには以下のように書かれています。
『芳しい風味を漢字ながらメゾンのルーツを遡る旅へ』
引用元:KUSMI TEA 公式HP
アールグレイにキャラメル、レッドフルーツ、バニラをブレンドし、芳しい風味が特徴的。帝政ロシア時代柄の古都サンクトペテルブルグ建都300年を記念して創られました。クスミティー生誕の地に捧げるメゾンの象徴的なブレンドのひとつです。
『生誕の地に捧げる』というのがすごく気になります。
強い意気込みのようなものを感じます。
サンクトペテルブルグの原材料
『エッセンシャル』の外箱には下記の原材料名が記載されています。
ホームページには香料について、『キャラメル香料』と『レッドフルーツ香料』と書いてありました。
サンクトペテルブルを入れてみる
では実際に紅茶を淹れていこうと思います。
袋を開けたとたんに甘くフルーティーな香りが強く感じられました。
キャラメルとフルーツが主張しますが最後に少し清涼感も感じました。
フルーツはベリー系かなと思うのですが、確実に何の香りなのかは私には分かりません。
公式ホームページにはレッドフルーツとありますが、いったい何なのか…。
ちなみにクスミティーのブラックティーにフォーレッドフルーツブレンドティーがあるのですが、こちらの4つのレッドフルーツはラズベリー、ストロベリー、レッドカラント、チェリーとなっています。
ベリー系フルーツの香りが過ぎ去ると、最後に少し清涼感を感じました。
アールグレイがベースになっているので、ベルガモットの香りだと思うのですがなんせキャラメルとフルーツの甘い香りが強いので香りの頭が捕まえられないような感じです。
温めたポットに沸かしたてのお湯を150㎖入れ、ティーバックを入れ、蓋をして4分待ちます。
カップに注いで顔を近づけると甘いキャラメルとバニラ、フルーツの香りが漂います。
一口飲むとかすかな酸味を感じ、その後タンニンの渋さを感じます。
でも渋さはずっと渋いというより、引いていく感じがあり、薄く淹れればミルクティーしかほぼ飲まない私でもストレートで飲めなくないかもと思いました。
味がしっかりしているので甘い香りに負けて甘ったるく感じることもありませんでした。
続けてスプーン1杯弱の砂糖(てんさい糖)と牛乳を30㎖加えミルクティーにします。
キャラメルとバニラの香りで、普段他の紅茶を飲むときと砂糖の量を変えていないにもかかわらず、甘く感じます。
牛乳を入れることでフルーツの香りは抑えられてしまうことは予想していましたが、思った以上にバランスが悪くなってしまいました。
甘い香りとフルーツの香りのブレンドのお茶はそのまま、もしくは砂糖だけ加えて飲む方がいいのかもしれません。
フルーツ単品の香りや、バニラ、キャラメル等の香り単体の紅茶を私が飲まない理由はミルクティーにするとおいしく感じられないということなんですが、あくまで私感ですがサンクトペテルブルグもミルクティーには向かないと感じました。
ストレートで飲んだ印象、香りは良かったので、もう一袋は抽出時間などを調整して、ストレートティーを飲むと胃が痛くなってしまう私ですが、なんとかミルクティーにはしないで飲みたいと思います。
クスミティーの生誕の地に捧げるブレンドなので是非一番おいしく飲める方法を見つけたいと思いました。
アナスタシア(Anastasia)
『アナスタシア』のパッケージはハーブティーの『ビークール』と色が似ていますが、ゴールドと青紫の組み合わせに補色の黄色が美しい配色です。
また12種類のお茶の中でアナスタシアの裏面の裏面にのみ下部にいろいろなマークが付いています。
これはオーガニック認証マークで、2021年以降はJASの有機オーガニック認証のマークも付くようです。
現在、クスミティーでは2022年にかけて段階を踏みながら、オーガニックへの移行を行っているようです。
アナスタシアとは?
『アナスタシア』はクスミティーの公式ホームページには下記のように紹介されています。
『日本で不動の人気ナンバーワン、世界中で大人気のベストセラー商品』
ブラックティーに、ベルガモット、レモン、ライム、オレンジの花の香りをブレンド。ロシア、ロマノフ王朝時代の皇帝ニコライ二世の皇女であるアナスタシアのストーリーからインスピレーションを受け、メゾン創業者のパヴェル・クスミチョフ自らレシピを創り出したアイコニックなフレーバー。アナスタシアは世界中で高い人気を誇る、クスミティーを代表する紅茶です。
引用元:KUSMI TEA公式HP
『日本で不動の人気ナンバーワン』で尚且つ、『世界中でベストセラー』ということは、かなり売り上げもよい商品ということではないでしょうか。
日本でのアールグレイ系の紅茶の人気はすさまじいものがあるんですね。
私もご多分に漏れず好きなのですが💦
アナスタシアの原材料
『エッセンシャル』の外箱のラベルには以下の記載がありますが、クスミティーの公式ホームページには『オレンジブロッサム香料』と『ライム』の表記がありました。
『ライム』と『グリーンレモン』は同じものではないのですがどちらが正しいのか分かりません。
アナスタシアを入れてみる
朝日が当たってパッケージの光沢感がはっきりし、綺麗です。
ティーバッグを嗅いでみると、様々な柑橘系の香りがします。
しかしベルガモットが一番香るので、やはり第一印象は知っている香りで言えば、アールグレイ?と思いました。
しかし、これは茶葉の深い香りのせいなのかもしれませんが、香料の香りだけがするという感じではありません。
何となく高貴さを感じる香りで、自然と背筋が伸びます。
温めたポットに沸かしたてのお湯150㎖を入れ、更にティーバッグも入れて4分待ちます。
カップに注ぐと、先ほどはあまり感じられなかったオレンジの香りも感じられました。
オレンジの花の香り、というのがポイントで、決してジューシーな果汁の香りではなく、乾いたオレンジのほのかな香りです。
紅茶自体のバランスとしては先程よりはベルガモットの香りは少し落ち着いた印象です。
一口飲むと、渋味が少なく、ミルクティー好きの私でもストレートで飲めそうなほどで驚きました。
ティースプーン1杯弱の砂糖(てんさい糖)と30㎖の牛乳を加えると、予想はしていましたが、香りが大分抑えられてしまいました。
後味に柑橘系を薄っすら感じることができます。
普段、アールグレイをミルクティーでよく飲む私としては少し物足りなくなりました。
しかし、そこがアナスタシアとアールグレイの違いなのかもしれません。
散々、『アナスタシア』をアールグレイ系と言ってはいますが、クスミティーには、ブラックティーで、『アールグレイ』、『アールグレイインテンス』、『アールグレイ ブルーブランルージュ』の3つのアールグレイを発売しています。
また、ティーバッグセットの『アールグレイ ティーバッグス アソートメント』にはまだまだ、アールグレイに分類されるフレーバーもあります。
私は上記のアールグレイを飲んだことは無いので今現在その違いが分かりません。
『アールグレイ ティーバッグス アソートメント』にはアナスタシアとサンクトペテルブルグも入っているようなので機会があれば飲んで、更に違いについて考えてみたいと思います。
プリンス ウラディミル(Prince Vladimir)
ティーバックのパッケージはくすんだ水色にゴールドとロゴの建物が赤と、ロシアンモーニングNo.24、サンクトペテルブルグに続き、私の思うロシアらしい配色です。
どこか懐かしくて、威厳のような雰囲気も感じられます。
プリンスウラディミルとは?
『プリンスウラディミル』はクスミティーの公式ホームページにて以下のように説明されています。
『メゾン創業者自らがブレンドした、歴史高いフレーバー』
ベルガモットの香りを纏ったアールグレイにバニラ、柑橘類、スパイスをブレンドしたブラックティー。キエフ大公ウラディミル1世がキリスト教の洗礼を受けて以来のロシアキリスト教化900年を祝い、1888年にメゾンの創業者パヴェル・クスミチョフ本人がブレンドした歴史ある紅茶です。
引用元:KUSMI TEA公式HP
自らがブレンドしたアールグレイにスパイスを加えて作られたということで、きっと完成までにはかなりの時間がかかったことでしょう。
その完成から130年以上も経っている現在まで飲み継がれているなんて、本当にブランドを代表するブレンドなんだと思います。
プリンスウラディミルの原材料
『エッセンシャル』の外箱の外には以下の物が記載されていました。
アナスタシアと同じく、ホームページには材料に『ライム』が書かれていますが、こちらには無く、代わりに『グリーンレモンオイル』の表記があります。
違うもののはずなんですが、どちらが正しいのでしょうか?
プリンスウラディミルを入れてみる
実はこの紅茶はパッケージに入ったままの状態で、いい香りがしています。
外箱を開けたときに12種類のお茶の香りが混ざった、まるで外国のティーハウスに居るかと思わされるような香りがしたのですが、今こうしてこのお茶の香りを嗅ぐと、この成分が一番強かったんじゃないの?と思います。
袋から取り出すと香りが一層強く感じます。
バニラとスパイス、柑橘系の混ざった匂いで、この時点で癖になりそうです💦
ティーバッグには大きめオレンジピールが入っているのが見てわかります。
しかし一番感じる柑橘の香りはグレープフルーツです。
温めておいたポットに沸かしたてのお湯を150㎖入れて、ティーバッグを入れ、4分待ちます。
カップに注ぐとバニラとスパイスが強く香ります。
柑橘系の香りは一瞬弱く感じますが、深く吸い込むと柑橘系の香りがします。
グレープフルーツ、ライム、オレンジピールということで、甘酸っぱさを連想させる香りではなく、フレッシュで爽やかな苦みを想像させる香りがします。
一口飲んでみましたが、アナスタシアとは違いタンニンが強めに感じます。
砂糖と牛乳を加えてると渋みが気にならなくなり、味がまろやかになります。
バニラとスパイスと本当に合います。
柑橘の香りは弱くなりますが、後味の爽やかさで確認できます。
バニラの香りのお茶は個人的に本来は苦手なはずなのですが、何の香りか分かりませんがこのスパイスと合わさることでもういい匂い以外の何物でもありません💦
ミルクティーにするとあっさりしたチャイという感じでほっこり飲めます。
ただ香りに釣られてどんどん飲みたくなります。
お茶のレビューでは水色がよく分かるようにこの透明カップを使うため、湯量を150㎖統一しているのですが、クスミティーのティーバッグの推奨の湯量は200㎖でした。
今回この-50㎖をもったいなかったと感じてしまいました。
2袋目を飲むときは湯量を増やして、大きなカップで飲みたいと思います!!
カシミールチャイ (Kashmir Tchai)
『カシミールチャイ』のパッケージは、ずばりチャイ色です。
美味しそうな色です。
カシミールチャイとは?
『カシミールチャイ』というのも素敵なネーミングです。
チャイは特に、マサラチャイといわれる、グローブ、スターアニス、シナモン、カルダモン、ショウガが加えられたものが有名ですが、カシミールというインド北部で中国やパキスタンに隣り合った地域の名前が付いていて、気になりました。
現在は紛争なども起こったりするイメージもありますが、やはりカシミアの原料になるカシミアヤギがいるイメージが強いです。
高くて険しい山々の麓といったイメージもあります。
『カシミールチャイ』は公式ページにて下記のように紹介されています。
公式ブログ、ティーラテの作り方はこちら『ミルクや砂糖を加え、カスタマイズも楽しめるチャイティー』
クスミティーで最も歴史あるブレンドのひとつ。その起源は、アジアからロシアまではるばる旅していたティーキャラバン時代まで遡ります。ミルクや砂糖を入れて飲むインドやネパールの伝統的なお茶で、スパイシーな香りが特徴的。ストレートでも、ミルクや砂糖を加えても美味しくお召し上がりいただけます。公式ブログで、ティーラテの作り方を紹介中です!
引用元:KUSMI TEA公式HP
カシミールチャイの原材料
『エッセンシャル』の外箱のラベルのには下記の原材料が記載されています。
インディアンスパイスの顔ぶれを見るだけで、早く飲みたい気持ちが湧いてきました。
カシミールチャイを入れてみる
実際にカシミールチャイを入れていきます。
今更ですが、チャイをティーバッグで淹れられるってうれしいです。
袋を開けるとインディアンスパイスのいい香りがしてきます。
紅茶の香りは嗅ぎ分けられません💦
スパイスがたくさん入っていて、バラエティーに富んだティーバッグになっています。
温めたポットに沸かしたてのお湯を入れて、ティーバッグも入れたら蓋をして4分待ちます。
カップに注ぐとスパイシーな香りに包まれます。
スパイスの割合が多いせいか水色は他のブレンドより薄めでした。
一口飲むともちろん香り高いのですが、味はスッキリしています。
タンニンの渋み、かすかな苦みも感じますがすぐに引いていきます。
ティースプーン1杯弱の砂糖(てんさい糖)と牛乳30㎖を加えると、味わいがまろやかになります。
カシミールチャイは程よく調整されたスパイシーさで、紅茶自体の主張も少なく、どことなく上品さが漂うブレンドです。
ですから、ガツンとした味のチャイを想像していると一瞬物足りなく思える気もしたのですが、後味にショウガのピリッとした刺激を感じます。
その刺激が飲めば飲むほど強くなってきたので、だんだん癖になってきます。
今は寒い季節なので、体が温まる感じかとてもいいのですが、暑い時にも熱いまま飲んで逆に汗が引くのを感じるようにも飲みたくなる味でした。
まとめ
ヒストリックブレンドの5種類の紅茶はどれも個性的でした。
これらのお茶に使う原料は、世界中から集められていますが、それがフランスでブレンドされて、箱詰めされ、いま日本で飲んでいるなんて、本当に贅沢だなと思います。
毎日飲むには私には高級すぎるお茶ですが、特別な時には飲みたいなと思わせられるお茶でした。
特に『プリンスウラディミル』は他であまり飲んだことのないブレンドということもあり、出会えて本当に良かったと思えるお茶でした。
とは言え、クスミティーにはまだまだ飲んでいないお茶がたくさんあるので、紅茶に限らず、時々試していかなければと使命感にも似た気持ちが湧いてきました。
同じくクスミティーのティーバッグセット『エッセンシャル』に入っている他のお茶についても別記事でまとめています。
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