ジャマイカ料理と言えば、『ジャークチキン』という方が多いと思いますが、レストランなどでプレートで食べるとキドニービーンズの入ったご飯が一緒に付いてくると思います。
このご飯がジャマイカ料理には欠かせない『ライス&ピーズ(rice & peas)』です。
私も自分でジャークチキンを焼く時は必ず一緒に作ります。
ライス&ピーズの思い出と、作り方について説明していきたいと思います。
ライス&ピーズの思い出
2007年の9月から約1年間イギリスのロンドンに行ったのですが、私が通う学校では最初はホストファミリーの家へのアコモデーションが推奨されていました。
私はとてもイギリスが好きなのですが体質的に洋食的なもの(油脂が多い料理)が苦手で、きっとその家にも迷惑をかけるのではと思いました。
そこで事前の調査票のようなものにかなり詳しく、こんなものは食べられないとか消化できないとかを書きまくりました。
正直、こんなに書いて一体受け入れてもらえるのかと思っていたのですが、渡英前にジャマイカ人の女性の家にホームステイすることが決まりました。
一人暮らしと聞いていて初めて家の扉を開けたときに男性が出てきて焦りましたが(パートナーの方だった。)にぎやかな生活が始まりました。
彼女は10代の頭にジャマイカからやってきた移民で、職業はシェフでありながら、自身はヴィーガンということで、この1年間はかなりいろいろな食文化に出会うことができました。
初めて『ライス&ピーズ』が出された時に、まだ私はジャマイカでお米がよく食べられていることも知らなくて、ご飯が出てきたことに驚きました。
すると彼女は続けました。
『Sekihann』って言いたいんでしょ。日本人はこのご飯を見ると、みんなそういうのよ。日本人はみんな好きみたい。
私も本当に『赤飯みたい。』と思ったので思わず頷きました。
その後、このご飯は『ライス&ピーズ』ということ、白いご飯(とはいっても軽く塩味が付いている)も食べるけどジャマイカ人はこのご飯の方が好きで、大体の人は日曜は必ず食べているなどと教えてもらいました。
当時は食わず嫌いでココナッツも避けていたぐらいなのですが、目の前のココナッツの匂いのご飯を食べないわけにもいかず、一口食べてみました。
すると、今まで食べたことないご飯料理なのに美味しすぎてびっくりしました。
日本でもバターが多く入ったピラフのようなものは胃に残って無理と避けていたので、和食以外のご飯ものには腰が引けていたのですが、食べた瞬間に見た目で判断するという価値基準が見事に壊れました。
それからの1年はもちろん勉強して、今の職業に繋がるのですが、私の中ではそのことよりも彼女に教えてもらった料理の知識や、彼女の料理を食べ続けた経験の方が大きなウェイトを占めています。
本当は2020年の3月に息子と一緒に遊びに行く計画を立てていたのですが、行けなくなってしまったので、なるべく早く会いに行けるのを、今は本当に心待ちにしています。
ライス&ピーズの材料と作り方
私はいつも乾燥のキドニービーンズを使用しているので、ご飯を炊く工程の前に、浸水に6時間、水煮するのに30分から1時間ぐらいの時間が必要になります。
材料を紹介するために、まとめて写真を撮ったのですが、実際は全部集めて、さあ作ろうというより、豆を水に浸けることからスタートさせないといけません。
時間がかかるのはかかるのですが、豆を浸水させる時間と、よく一緒につくるジャークチキンの鶏肉をスパイスに漬ける時間がほぼ変わらないので、同時に作業を進めていけばそんなに大変でもないと思います。
夕食に食べるなら朝から、お昼に食べるなら寝る前に水に浸け始めるといいです。
ライス&ピーズの材料
ライス&ピーズの材料は下記の通りです。
- 長粒種のお米 2合(私はバスマティーライスを使用しています。日本米でも可。)
- キドニービーンズ 50g(時間がなければ水煮缶を使用することもできます。)
- 玉ねぎ 1/2個
- 鷹の爪 1本
- ココナッツパウダー 大さじ1
- 乾燥タイム 小さじ1 (フレッシュの物があれば10センチぐらいの枝、2、3本)
- 塩 小さじ1/4~1/3(塩の種類によって変わるのでお好みで。)
- 水(豆を水煮にする際に使います。水煮する際には今回、700㎖使いました。豆の浸水の水は別途必要になります。)
- サラダ油 少々
塩と水以外の物の写真です。
バスマティーライス
ホストマザーには持病があり、主治医に勧められたバスマティーライスを主食にしていました。
私も1年間バスマティーライスを食べ続けて好きになったので、少量ですが家に置いています。
バスマティーライスはインドやパキスタンで生産されています。
日本米が炊き上がるとかさが約2倍になるのに対して、バスマティーライスは約3倍になるので、
結果的に同じでき上がりの量なら炭水化物の量を抑えることができます。
昨年はインド人、ネパール人の方と話す機会が多かったのですが、彼らは新大久保のインド食材店で日本米とさほど値段が変わらなくなる大容量のバスマティーライスを買っていました。
ネパール人の彼は日本米も好きだけど、バスマティーライスの方が量が多くなるから節約になるとも言っていました。
私はライス&ピーズを作る以外にはパエリアを作るのに使ったりもしています。
でもまだ一度に1kg以上を購入したことはありません。
ココナッツパウダー
ホストマザーのレシピではココナッツクリームというものを使用していたのですが、日本では彼女が使っていた形状のものは流通していませんでした。
彼女が使っていたのはまるでバターのような形の白くて四角い個体タイプでした。
日本で売られているのはペースト状ですが、使い切るのは難しそうなのでどうしようかと思い、使いかけの保存も楽なココナッツパウダーを使用しています。
日本のレシピサイトで検索するとココナッツミルクを使う方もいるようですが、こちらも私の場合使い切るために右往左往しそうで、挑戦はしていません。
今回使用しているのはこちらのココナッツパウダーです。
こちらのタイプも使用したことがあります。
必ずこれじゃないとダメというようなこだわりはないので、その時手に入るものを使っています。
キドニービーンズの下準備
キドニービーンズを6時間以上水に浸けます。
最低でも3倍以上の量の水に浸けておいてください。
浸水が終わったら水ごと鍋に入れて火にかけます。
沸騰したら、火を止めて、お湯だけを捨てます。(ざるを使ってもいいです。)
鍋に新しく水を700㎖入れて、再び火にかけます。
再び沸騰したら一度アクをすくいます。
アクがすくえたら、火を弱火にして蓋をして30分以上煮ます。
後でご飯と一緒に炊くので、この時点では歯で噛めればいいのですが、柔らかい方がお好きななら45分~1時間煮てもいいです。
ゆであがったら、煮汁を400㎖取っておきます。
もし、煮汁が400㎖に足りなければお水を足してください。
この煮汁を使用することでご飯に色が付きます。
私はカルディでいつも200g入り乾燥キドニービーンズを購入して使っているのですが、どうしても豆を煮る時間が取れない場合は水煮缶を使うこともできます。
今回ゆであがった豆を量ったら100gありました。
水煮缶を使う場合は色を出すため缶の煮汁も使い、水を足します。
水煮缶はこのようなものです。
ちなみに、水煮缶を利用して作る場合の作り方などは次の「ライス&ピーズの作り方」の最後に追記します。
ライス&ピーズの作り方
バスマティーライスは軽く洗ってざるに上げておきます。
日本米のようにしっかり研ぐ必要はありません。
お米が細いので目の粗いざるだと出てしまうこともあるかもしれないので少し注意してください。
日本米の場合は普通に研いでざるに上げて30分置いておくといいと思います。
次に玉ねぎをみじん切りにします。
鍋にサラダ油少々と鷹の爪を入れて、弱火で火を付けます。
ホストマザーは生の唐辛子(ピーマンのようにふっくらしたタイプで、日本にあるものやタイの生の唐辛子とは違う)をほんの少々、辛みをさほど感じない程度に入れていたのですが、手に入らないので、私は鷹の爪を香りづけに使用しています。
玉ねぎを加え、少ししんなりするまで炒めます。
ゆであがった豆を入れ、軽く混ぜます。
キドニービーンズのゆで汁、ココナッツパウダー、タイムを入れます。
ココナッツパウダーが溶けきるまでよく混ぜながら加熱していきます。
ココナッツパウダーが完全に溶けたら塩を入れます。
今回は岩塩タイプの塩を挽いたものを使ったので量は大体小さじ1/3だったのですが、細かい普通の塩なら小さじ1/4ぐらいでいいと思います。
味見をして、味の付いたご飯(炊き込みご飯、ピラフなど)を炊くときの調味されたスープの塩味の度合いにしてもらえば問題ありません。
ココナッツとタイムの香りがあるので上記より少し薄めでも付け合わせのご飯として美味しくなります。
調味が終わったら鷹の爪を抜きます。(食べるときに取り除くのが手間に感じるので抜いているのですが、一緒に炊いてしまっても辛くなるということもないので、抜くタイミングはお任せします。)
その次にバスマティーライスを炊飯鍋に入れ、先ほどの汁の部分を先に入れていきます。
鍋の内側の目盛りまでぴったり入れます。
我が家では炊飯は炊飯鍋で行うのですが、炊飯器の場合は炊飯器の内釜の目盛りに合わせてください。
その次に、豆と玉ねぎを、入れます。
あくとりや網杓子みたいなものを使うといいと思います。
とはいえ、最初に汁を入れた時点で玉ねぎが多少入ってしまってもあまり気にしないで大丈夫です。
とりあえず、先に米の量にあった水加減(今回は2合)をしてから具を入れるようにしていただければ大丈夫です。
こんな感じです。
蓋をして炊きます。
炊飯器の場合はスイッチを押してください。
炊きあがりはこんな感じです。
綺麗な色に炊きあがりました。
しゃもじでご飯を軽く混ぜます。
底の方は少しおこげっぽくなったりすることもありますが、美味しいのであまり気にしないでください。
お皿にとってみるとこんな感じです。
豆はふっくら、お米はパラパラで美味しいですよ。
タイムとココナッツパウダーの量は好みがあると思いますので、一度食べてみていけそうなら、次回作るときには増やしてご自身のベストを見つけていただけたらと思います。
追記:先日キドニービーンズを買いにカルディにキドニービーンズを買いに行ったのですが、売り切れでした。
そのため下記のキドニービーンズの水煮缶を買って帰り、ライス&ピーズを作ることにしました。
こちら400gg(内容量240g)の商品です。
乾物のキドニービーンズを使う時と同じく、2合分作ります。
豆の半量と、煮汁全部を使います。余った残り半量の豆は翌日サラダにしました。
豆は既に柔らかく、煮汁はでんぷん質がかなり多いのかドロっとしていました。
そのため豆は取っておいて、玉ねぎを炒めた後に先に煮汁と水280㎖(実際入れた量です。キリが悪いので300㎖加えて調味した方が楽かもしれませんね💦)を加えました。
その後、ココナッツパウダー、タイム、塩を入れて調味し、最後にキドニービーンズを入れました。
同じように鍋で炊き、炊きあがったのがこちらです。
水煮は塩味が少しあるのですが、炊き上げるといつもより味が薄く感じました。もう少し塩を多めに加えた方が良かったかもしれません。
食べなれているのもありますが個人的には豆を戻して煮て加えた方が美味しく感じました。
まとめ
夫が好きでたまにジャークチキンを焼きますが、その時には絶対一緒に作ります。
子供もジャークチキンは辛くて食べられませんが、『ライス&ピーズ』は食べています。
振り返ってみると赤飯を炊いたことは無いので、息子にとっては『ライス&ピーズ』の方がはるかによく食べるものです。
私にとっては懐かしく、思い出の味なので食べながらいつもホストマザーや、彼女の家族を思い出します。
カレーやハッシュドビーフのような煮込みにも合いますし、彼女は普通にもやしの入った中国醤油味の野菜炒めと一緒にプレートで出してきたりしていたので、あくまでご飯として何に合わせてもいいんだと思います。
今後も私自身、作り続けていきたいと思います。
最後にですが日本語で表記する上で『ライス&ピーズ』として書いてきましたが、発音としては『ライス&ピー』に限りなく近いです。ジャマイカ人と話す機会があれば是非、『ライス&ピー』と言ってあげてください😅
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